多くの人が知らないHSPの4つのメリット。特徴を活かして豊かな生活を
こんにちは。心理士のひろせです。あなたは、HSPにどのようなイメージを持っていますか?
HSP(high sensitive person:敏感な人)は「細かいことを気にし過ぎる」「一つのことが気になって、なかなか先に進めない」「今日あった出来事を夜一人で考え込んでしまう」など、ネガティブな側面が強調され、まるで良くない性質であるかのように誤解されがちです。
でも、HSPだからこそのメリットもたくさんあるんですよ。実際、いくつかの研究によって、HSPは自分に合った環境では、HSPでない人よりも人生の充実度が高くなる傾向があると明らかになっています。
HSPの特徴を知り、それを上手に活かすことができれば、今の生活をより良いものに改善できるはず。そこで、今回はHSPであることのメリットについて解説していきます。
関連記事:「HSPとは? 臨床心理士がHSPの特徴を解説」
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目次
HSP、よくある3つのデメリット
はじめに、一般的なHSPの弱みについてお話しします。あらかじめこのような弱みが強調されてしまう状況を避ける、またはうまく対処する方法を身につければ、HSPのデメリットはカバーできます。
■不安が強く、心配性。自信がない
HSPは、周りの人が気付かないようなリスクによく気づき、不安になりがち。また、相手の否定的な気持ちや自分のネガティブな側面に注意が向きやすいという特徴もあります。客観的に見れば大したことではなくても、一人でクヨクヨ考えすぎてしまうことも。
長い間、ネガティブな側面に敏感になったまま生活してきたために、自分に自信がなくなり、落ち込んでしまう人も多いです。
■慎重なぶん、時間がかかる
HSPは、よく考えてから行動するため、実際に動き出すまでに時間がかかる傾向があります。これは決して悪いことではないのですが、期限が迫っている、早く仕上げなければならないときには、冷静さを失って自分のペースを崩してしまいがち。かえって小さなミスを繰り返してしまうのは、よくある話です。
■体力を消耗し、疲れを感じやすい
HSPは相手の気持ちや、ささいな環境の変化など、さまざまな情報によく気付きます。それと同時に、得た情報を脳内でしっかりと処理しています。そのため、HSPでない人よりもエネルギー消費が多く、人ごみやガヤガヤした場所に数時間いるだけで疲れてしまいがちです。
HSPの特徴を活かそう。4つのメリット
次に、HSPならではの強みをご紹介します。強みを発揮できる環境に身を置けば、より充実した生活を送れるようになりますよ。
■一度に多くの情報に気づける
HSPは繊細な神経の持ち主。目で見たものや相手の気持ちだけでなく、音・匂い・味など他の人が気付かないようなわずかな違いにも気付くことができます。
HSPというと「細かいところを気にし過ぎる」「ネガティブに考えすぎる」などネガティブ面に敏感なイメージを持たれるかもしれません。しかしHSPは物事のネガティブな面だけでなく、ポジティブな面も細やかに、しっかりと感じとることができます。自分に合った環境であれば、HSPでない人よりも豊かに、充実した人生を送れるでしょう。
■一つの情報に対して深く、多角的に考えられる
多くの情報に気づけることに加えて、一つの情報に対して様々な角度から深く処理がなされ、様々な思考や想像を巡らすことができます。物事にじっくりと触れ、独創的で面白い考え、新たな可能性を思いつくことが得意です。その証拠に、芸能人やアーティスト、思想家の中には、HSPが多いことが知られています。
□慎重で危機管理能力が高いため、失敗が少ない
HSPは、これから起こるかもしれない、あらゆる出来事を予想するのが得意です。行動を起こす前にリスクや失敗を想定して、対策を練ることができます。そのため、HSPでない人よりもはるかに失敗が少なく、また想定外のことが起こっても解決策を見つけて柔軟に対処できるのです。
□共感力が高く、気配り上手。周りから信頼されやすい
HSPは人と話すときに、相手のさまざまな気持ちに気付けます。そのため、共感力が高く、気配り上手な人が多いです。周りの友人からは、「私のことを理解してくれる数少ない友人」として、大切に思われているでしょう。また、分かってもらえているという安心感から「いつも相談にのってほしい」あるいは「相談にのってくれてありがたい」とも思われているはずですよ。
カウンセラーの立場から見ても、人の内面を理解し、共感するというのは決して簡単なことではありません。まったく共感力がない人もいるなかで、HSPの共感力の高さは、周りを幸せにする貴重な能力だと言えるでしょう。
まとめ
今回は、HSPのメリットについてお話ししました。いくつか当てはまった特長はあったでしょうか。
当てはまるものがあったという方。それはあなたが持つ強みなので、ぜひ自信を持っていただけたらと思います。
ピンとこなかったという方は、ただ単に自分の能力に気付いていないからかもしれません。今回の記事を参考にしつつ、これまで褒められたこと、成功したことなどを思い出し、強みが活かされた場面がなかったか探ってみてください。
カウンセリングをおこなうことで、モヤモヤした心の状態が整理され、HSPならではの自分の強みに気付く方も多くいらっしゃいます。また、一見ネガティブに思えるようなものでも、見方を変えて上手に付き合うことで、メリットに変えていくこともできます。
HSPでお悩みの方、自分の強みを知りたい方は、ぜひオンラインカウンセリングでお気軽にご相談ください。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。