HSPさんはマルチタスクが苦手?その理由と対策を解説
「同時に仕事を進めるのが苦手…」というマルチタスクが苦手な方はHSPさんにも多く見られます。
HSPさんは「自分は仕事ができないからマルチタスクが苦手」なんだと考えてしまうかもしれませんが、同時に作業を進められないのはHSPの特性が関係しているからなのです。
そこで今回の記事では、HSPさんがマルチタスクを苦手とする理由を解説していきます。
対策となるシングルタスクについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
HSPさんはマルチタスクが苦手?
多くのHSPさんはマルチタスクが苦手だと言われています。
ただし、一口にHSPと言っても、HSPには4つのタイプがあるため、全員がマルチタスクを苦手としているわけではありません。
主にマルチタスクを苦手としているHSPは、内向型HSP、HSS型HSP、HSEの3タイプ。
もう1つのタイプであるHSS型HSEには、マルチタスクが得意な人も存在しています。
すべてのHSS型HSEさんがマルチタスクを得意としているわけではありませんが、HSPの中でも最も活動的なそのエネルギーを活かして、さまざまな仕事を同時に進行できるのです。
HSPさんがマルチタスクを苦手とする理由
マルチタスクを苦手とする理由には、HSPさんの生まれ持った気質が関係しています。
ここではHSPさんの4つの特徴「DOES(ダズ)」から、マルチタスクが苦手な理由を見ていきましょう。
1.情報処理が深い(Depth of Processing)
情報を深く考えるため、ひとつひとつの仕事を終わらせるのに時間がかかってしまいます。
マルチタスクのようにいくつもの仕事を同時進行しようとすると、深く情報を処理する時間が取れなくなり、混乱することもあるでしょう。
2.あらゆる刺激に敏感(Overstimulation)
あらゆる刺激に敏感なため、作業を進めているときにも周囲の刺激が気になります。
関係のない刺激が頭の片隅にあることで、思考が邪魔されて集中しづらくなってしまうのです。
3.感情が豊かで共感力が高い(Emotional Reactivity and high Empathy)
タスクを進めているときに心配なこと、不安なことがでてくると、それが気になって他のタスクが手につかなくなってしまいます。
また、イライラしている人が周りにいると、ネガティブな気持ちでいっぱいになって作業がはかどらないこともあるでしょう。
4.他の人が気づけない些細なことにも気づく(Sensitivity to subtleties)
細かなことにも気がつくHSPさんは、他の人がスルーしていたことにも気づくため、その分作業時間が増えてしまいます。
気づいたことすべてに対応しようと完璧主義になる方も多いので、ひとつひとつのタスクがなかなか終わらなくなってしまうのです。
上記のように、4つの特性からHSPさんの多くはマルチタスクを苦手としています。
いくつかの仕事を任されたとき、ひとつのタスクを終わらせるのに時間がかかってしまったり、集中できなかったりすることに共感したHSPさんも多いのではないでしょうか。
いくつもの作業を同時進行できないのは「仕事ができない」のではなく、マルチタスクとHSPの相性が悪いからなのです。
HSPさんにはマルチタスクではなく、シングルタスクがおすすめ!
さまざまな作業を同時進行するマルチタスクは、HSPさんの気質と相性が良くないため、思うように仕事を進められないことも多いかと思います。
そんなときにはマルチタスクができない自分を責めるのではなく、「シングルタスク」を意識するようにしましょう。
シングルタスクとはマルチタスクとは反対に、“ひとつの作業に集中して、タスクが完了してから次のタスクに着手する”といった方法です。
この方法であれば、いくつもの仕事を進めていくといった複雑さがなくなるため、マルチタスクよりも効率を上げられるでしょう。
シングルタスクでHSPさんに心がけてほしいポイント
ここではシングルタスクで仕事を進める際に、HSPさんに心がけてほしいポイントを紹介していきます。
マルチタスクが苦手なHSPさんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
優先順位を考えてみる
仕事をひとつひとつ進めていく際には、タスクの優先順位を決めておくことも必要です。
シングルタスクではマルチタスクのように同時に作業を進められない分、着手が遅くなる仕事もでてきます。
そのため、「期日が近い仕事はどれか」「時間のかかる仕事はどれか」「重要度が高いのはどれか」というようにどのタスクから始めるべきか考えてみましょう。
頭の中だけで整理しようとすると、混乱してしまう可能性もあるので、優先順位をメモにまとめておくのもおすすめです。
スケジュールには余裕を持たせる
スケジュールをいっぱいいっぱいに詰めてしまうと、時間も気持ちも余裕がなくなって集中できなくなる可能性があります。
たとえば「7時間働く、1つのタスクに1時間かかる」といった条件であれば7個のタスクを詰め込むのは避けましょう。
どれかひとつでも作業時間が伸びてしまったり、急な対応で作業を進められなくなったりすると、スケジュールは大幅にずれてしまいます。
作業にかかる時間を少し多めに見積もる、1時間は予定を入れずに空白にしておくなど、スケジュールには余裕を持たせることを意識しておきましょう。
まとめ:マルチタスクが苦手なHSPさんはシングルタスクで対応しよう
多くのHSPさんは、生まれ持った気質ゆえにマルチタスクを苦手としています。
しかし、そんな自分を「仕事ができない」と責める必要はありません。
同時に作業を進めるのが難しければ、シングルタスクで進めていく方が効率を上げられる可能性があるので、ぜひ一度取り入れてみてくださいね。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。