HSPさんの人間関係が楽になる「2:7:1の法則」とは?
こんにちは。臨床心理士のひろせです。
- いつもある人に振り回されてしまう
- イライラ、攻撃的な人がいて、休日でも気が休まらない
そういったことでつらい思いをしていませんか?
人間関係って複雑でとても疲れますよね。
今回は、人間関係について、知っておくだけで楽になる「2:7:1」の法則についてお話したいと思います。
周りに合わせて無理をしてしまいがちなHSP、アダルトチルドレンでも、
苦手な人と適度な距離がとれるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
2:7:1の法則とは?
「2:7:1の法則」は、アメリカの臨床心理学者であるカール・ロジャーズ先生が人間関係について提唱した法則。
ちなみに、ロジャーズ先生は、カウンセリングの基盤を築いた心理系の大学の教科書には必ず出てくる非常に有名な先生です。
この法則を簡単に説明すると、
10人いたとしたら、
・2人は気が合う人
・7人はどちらでもない人
・1名は気が合わない人
がいるということ。
例えば、仕事をしているときに、
- 10中2人は、相性がよく、無条件で、あなたの考えや行動を理解し賛成してくれる人。
- 10人中7人は、あなたのことは気にかけず、気持ちや価値観の違いなど、その時の状況によって、賛成したり、しなかったりする人。
いわゆる普通の人とも言えるでしょう。 - そして、10人中1人は、何をしても、あなたのことを好意的には思わず、否定的な態度をとる人です。
たとえ、相手のことを思って気を遣い、要求に応え続けたとしても、好意的には思われません。
この人との関係は、あの食べ物は嫌い、このデザインは好きではないというような感覚的なものに近いです。
相性の問題とも言えますので、あなたが悪いということではないんです。
このように、あなたを含め、どう対応しても10人中1人は相性が合わず、好意的には思われない人がいます。
この法則は、仕事仲間だけでなく、ママ友、学校など様々なところで当てはまります。
別にあなたが悪いわけではないんです
2:7:1の法則に従うと、あなたを含め、どんなに人とのつき合いが上手な人であっても、必ず1人は、好意的には思われない人が出てくることになります。
真面目な人が多いHSPさんでは、人から嫌われてはいけない、嫌われているとしたら私に悪いところがある、と考えてしまう人も多いでしょう。
しかし、10人中1人は必ず相性の合わない人がいるので、嫌われてしまうことは仕方のないことだと言えます。
ちなみに、医療現場で、どんなに評判の良い精神科医やカウンセラーでも、合わない患者さんがいて、担当が変わることは珍しくありません。
接し方を変えると楽になり、生きやすくなる
仕事や子育て、趣味などの人間関係では、相性の悪い1人との接し方を変えると、気持ちが楽になります。具体的には以下のことを心掛けることがおすすめです。
あなたが悪いわけではない
関係がうまくいかないときは、
「この人とは何をやってもダメなんだ、別に私が悪いわけではないこと」を心に留めて、割り切ることを心掛けてみてください。
そう意識すると、心理的に距離をおけるようになってくるので、気持ちが楽になりますよ。
ビジネスライクな関係でいい
相性が悪い人とは、たとえ、気をつかってうまく対応できたとしても、疲れて、後々になってつらくなってしまうと思います。
HSPさんは、「相手の気持ちを察する能力が高い」「一つ一つの刺激・情報を深く処理する」といった特徴から、関係性が深くなりやすいです。
気がついたら、距離が近くなって、相手に振り回されていたなんてこともあると思います。
そうなる前に、ビジネスライクな関係を心掛け、距離をとる練習をしてみてください。
例えば、
・仕事上では、本当に必要なこと以外は話さない。
・できるだけ口数を減らして、話す時間を少なくする。
・嫌なことを言われたときは、「周りと違って、この人はそういうことを言われるものだ」と思ってスルーする。
といったことを心掛けると適度な距離を保てますよ。
むしろ、うまくやれていることに気づく
HSPさんは、人一倍繊細な分、気遣いができるので人づき合いがうまく、周りからありがたがれることが多いです。
もし、そんなHSPのあなたが合わない相手であれば、他の人も、その人とのつき合いでつらい思いをしている可能性が高いです。
実際、私が多くのHSPさんと出会う中で、
・やさしい対応なのにどうして相手から嫌われるんだろう?
・丁寧な対応をして、ここまで我慢してこられたのはすごい
・他の人だったら、もっと関係が悪くなっていただろう
と思うような出来事を聞くことが多いです。
もし、相性の悪い人から好意的に思われていなくても、
「むしろ、うまく対応できている、他の人もこの人とだったら、同じようにつらい思いをするに違いない」
ということを意識していただけたらと思います。
いつまでもつき合いが続くわけではない
苦手な人と一緒にいると、疲れ、ネガティブな気持ちにもなるでしょう。
場合によっては、他のポジティブな出来事も暗く感じ、あたかもいつまでも続くのではないか?と錯覚に陥りやすくなります。
良いことは長くは続かないなんて言葉はよく言われる言葉ですが、その逆も言えます。
悪いこともずっとは続きません。
この人とも必ず別れが来て、楽になる日が来ると思って、適度な距離を心掛けると良いでしょう。
まとめ
今回は、意識するだけで人間関係が楽になる「2:7:1の法則」についてお話しました。
記事の内容をまとめると、
周りに10人の人がいたとして、
- 2人は無条件にあなたのことを好意的に思い、
- 7人はあなたのことを特に気にかけず、状況によって賛成したり、しなかったりする
- そして、1人は相性が合わず、何をやっても好意的には思われない人がいる。
- また、相性が合わない人とは、自分が悪いわけではないと思い、ビジネスライクな関係で適度な距離を置くと、気持ちが楽になる
ということをお伝えしました。
もし、相性の悪い人がいて、つらい思いをしていたら、今回お伝えしたことを意識して接してみてください。
当カウンセリングルームでは、HSP、アダルトチルドレンを対象としたカウンセリングも行っています。
興味のある方は、お気楽にご相談ください。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。